横井小百合さん×田中社長

インタビュアー

業務委託サロンって、入る前はどんなイメージでしたか？

スタイリスト｜横井小百合

入る前は、フリーランスの美容師さんが同じ空間にいるだけで、もっと人間関係がサバサバしてるのかな…？という勝手なイメージがあったんです。
「自分のお客さんは自分で！」って感じで、ほかの美容師さんの仕事には干渉せず、各々で淡々と動いているサロンを想像していました。
そういうところでやっていけるのか、ちょっと不安だったんですよね。

田中社長

そんな感じではなかったでしょう。

スタイリスト｜横井小百合

そうなんです、全然違いました！
お客様のカルテはみんなで共有してるので、他のお客様に入ることになったときも全く問題なく入れますし、先輩が「このカラー剤使うといいよ〜！」って優しく教えてくださったり。
思っていたよりずっと、みんなあったかくて優しくて、ほかのお客様とも話しますし、普通のサロンと全然何も変わらない雰囲気だったのが驚きでした。

田中社長

みなさんそれぞれ、いい店づくりをしてくれていて嬉しいです。

スタイリスト｜横井小百合

ちょうどいい距離感なんです。
みんな個として確立している上でチームワークがあるという感じ。
仲間に寄りかかりすぎず、干渉しずぎず、でも協力はするし店作りも手を取り合ってできる。とても働きやすい雰囲気です。

インタビュアー

これまでに人間関係で悩んだりしたことはなかったんですか？

スタイリスト｜横井小百合

あ、ありました…。
でも、社長がすぐになんとかしてくれて助かりました。

田中社長

サロンの人間関係を著しく乱す人には、辞めてもらっています。
それは契約書にも書いてあります。
サロン内の複数人からそういう声が挙がったときに、店任せにはせず、こちらから事情を話して…。

スタイリスト｜横井小百合

社長はとても優しいんですけど、そういうところとても厳しくもあるので、スタッフが間違っていたら正してくださいますし、困っていたら助けてくださるので心強いです。
私が妊娠したときも、その時点では周囲に産後完全復帰した先輩を知らなかったので「どうなるんだろう…」と不安だったんですが、一緒に働く先輩に相談してみたら「社長に聞いてみたら、きっとなんとかしてくれると思うよ！」と言われて。

インタビュアー

お子さんがいらっしゃるんですね。

スタイリスト｜横井小百合

はい。2020年9月に第一子が産まれました。
妊娠8ヶ月頃まで働いていましたが、お腹が大きくなりすぎてしまったので7月にお休みに入って、9月に出産しました。
翌年4月の時点で0歳7ヶ月だったので、そのタイミングなら保育園も入園しやすいと思って思い切ってそこで復帰しました。もうすぐ2歳になります。

田中社長

かわいい盛りだけど、大変なときだねえ。

スタイリスト｜横井小百合

そうですね。
今は勤務時間も短めですが、日曜休みもいただけて、復帰できて本当に良かったです。
子どもが急な体調不良で仕事を休まないといけないときは、どうしても動かせない予約だけ入って、あとはお願いしてお休みしたりと、同じサロンの先輩方にも助けてもらいながら続けられています。
妊娠したとき、出産後はもう働けないかもしれないな…と思ったんですが、こうして美容師を続けられて嬉しいです。

田中社長

今は昔と違って働きかたがずいぶん変わってきていますが、個人の環境や要望に合わせていかに働きやすい環境を作るか、というところを考えています。
それぞれ、ベストな働き方があるはずなので、その理想に近づけるように。

スタイリスト｜横井小百合

本当に、相談してよかったです。
今は仕事も大事だけど、子どもとの時間も大切にしたいと思っていて、以前とは働きかたも仕事に対する意識もは変わったんですが、柔軟に対応していただけることに感謝しています。
OFFの時間があることでしっかり仕事に打ち込めますし、仕事をしてるからこそ、休みが充実していると思うんです。
メリハリがあって、今はとてもバランスが良いです。

インタビュアー

転職して、一番変わったことは？

スタイリスト｜横井小百合

いろいろありますが、やはり一番はお給料ですね。
以前の職場はちょっと特殊で、先輩に技術を教えてもらうのが有料で、給料から天引きだったこともあり、勉強すればするほど収入は下がっていくばかりでした…（涙）。
今は、頑張った分だけお給料に反映されるので仕事にもより積極的になれますし、心持ちが違います。
大好きな旅行も頻繁にできて、憧れの式場で結婚式もできましたし、念願の一戸建ても建設予定なんです！できないだろうと諦めていたことが全部実現できています。

田中社長

素晴らしいですね。

スタイリスト｜横井小百合

人生がめちゃくちゃ変わりました。
大好きな美容師を続けながら夢が叶うのは、本当に嬉しいです。美容師ってお給料が少ないイメージだったのに、家まで持てるなんて…！と、私の方が驚いています。

インタビュアー

働き方が変わった今、心配なことや社長に相談したいことなどありますか？

スタイリスト｜横井小百合

二人目を考えるようになってきて、働き方をどうしていこうか、最近はいろいろ考えています。
ほかにも、育児をされながら活躍されている美容師さんもたくさんいらっしゃいますよね？

田中社長

最近は特に増えてきましたね。
まだ構想段階ではありますが、ママさん美容師ばかりの店舗をつくりたいと考えています。
日曜定休で、営業時間も短めにして。
産後、復帰しやすい形態のサロンをつくる計画をしています。

スタイリスト｜横井小百合

すごいです〜！嬉しい!!
そんなサロン、あまりないですよね。
そういうところで働けるかも？という選択肢が増えると、今後の人生設計がしやすく、無理なく美容師を続けられそうでとても嬉しいです。

田中社長

優秀な美容師さんが、本当は続けたいのに泣く泣く美容師を辞めることがないように「こんなお店があったらいいのに」「こんな制度があったらいいのに」というのをカタチにしていきたいと思っています。
ママさん美容師サロンの企画もそうですが、客単価をむやみに下げずに特化型にしていくことでサロンの付加価値を高め、働く人にとっても働きやすい職場環境にしていきたいんですよね。
きっとお客様の中には、そういうサロンを探している人もいるはずです。

スタイリスト｜横井小百合

美容師がみんなママだったら、すごく楽しそう！
お客様もママに来てもらえたり、子連れでカットに来てもらえたりしたら楽しそうです。
パパもそこで働いても良いですもんね。

田中社長

そうですね。
現に今、育児のために土日休みを取っている男性スタッフもいますし、今後はそういう働き方もどんどん増えていくといいなと思っています。

スタイリスト｜横井小百合

私の育休中、本当は夫婦で子育てできたら理想でしたが、夫は育休が取りづらいみたいで休めなかったので…。
男性美容師さんも、子どもが生まれるタイミングで休みを取ったり、働き方を変えたりできると良いですよね。

田中社長

土日休みを選択している男性スタッフは数名いますが、みんなしっかり稼いでいますよ。
昔はタブー視されていた「運動会に参加したいから休みたい」とか「子どもの誕生日だから休む」とか、とても素敵だと思うので、休みたい日に休んで、家族との時間を楽しんでほしい。

スタイリスト｜横井小百合

そうなんですね！
なんか、美容業界って土日は絶対休まない、ってイメージが強すぎて…。

田中社長

昔はそうでしたよね。
お客様が土日に来るから美容師は絶対土日も働く、というのが業界の常識になっていました。
でも、本当にその美容師に切ってもらいたかったら、お客様が合わせてくれるようになると思うし、そうなれば収入もついてきて、長く続けられる。これからはそういう時代だと思うんです。
男女関係なく、家族との時間やプライベートももっと大事にしてほしいですし、自分でそれが選択できるように我々が職場環境を整えたり、集客に力を入れたり…と全面的に支えていきたいと思っています。